昨日、戦後79回目となる8月15日を迎えにました。今朝の新聞に『米軍基地は今も残り、日本は戦後処理ができていない。政権が代わっても対米従属の構造は続くだろうし、もどかしい。』と書いてありました。確かに、その通りです。日本に米軍基地があるのは戦後処理が出来てない証拠で、当たり前のことではないのです。作家の池澤夏樹さんは、「戦争への動きはいったん動き出すと、あっという間に加速する。外敵をつくり、メディアをあおり、大衆はそれに飛びつく。聞こえの良いうそが幅を利かせ、信実が犠牲となった。」と書いています。「防衛費が膨張するなど新しい戦前の空気が濃くなっている」と記した新聞記事に、22年前に亡くなった父が、戦前の日本に近づいていると、亡くなる寸前まで、案じていたのを思い出しました。初女さんは、戦争について多くは語りませんでしたが、決して「終戦」とは言わず「敗戦」と言っていたその言葉の奥に初女さんの思いがこめられているように私には思えました。池澤夏樹さんは、国の後ろ足にしがみついても、戦前に戻さない使命感を持って警鐘を鳴らしていますと…多くの犠牲の上に築いてきた平和です。この平和が、戦後が、永遠に続く努力を私達がしていかなければ!原爆記念碑に刻まれた『過ちは繰り返しませぬから』は、私達一人ひとりの誓いの言葉であると、私は思っています。
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